「雨の日ってなんか撮るの難しそう…」と思っていませんか?実は、雨の日こそストリートスナップの魅力が何倍にも増す特別なチャンスなんです。
この記事では、雨の日スナップの魅力──しっとりした空気感、反射する路面、傘の彩りなど──を感じ取る秘訣と、撮影時の具体的なヒントを紹介します。

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1. 雨の日スナップが特別な4つの理由
① 路面の反射で被写体が映える
濡れた地面が光を鏡のように反射し、ネオンや街灯、傘の色が美しく映り込みます。これは晴れた日には得られない情感です。
② 色・質感・湿度が際立つ
葉っぱやアスファルトが濡れて濃く深くなり、“湿度を感じる画”が撮れます。
③ コントラストが柔らかく情報量が多い
曇り空が光をまろやかに拡散し、白飛び・黒潰れが起きにくい状態に。結果、階調豊かな表現が可能です。
④ 雨の日ならではのドラマが生まれる
傘や水たまり、滴る雨粒など、静かなドラマを感じさせる情景が自然に要素として加わります。



2. 雨の日スナップの撮影ヒント
・濡れた路面のリフレクションを活かす
水たまりの近くにしゃがんで撮ることで、写真に“鏡効果”が加わりドラマチックな画が生まれます。
・傘はカラフルな被写体として活用
背景がモノトーンになりがちな雨日は、傘が画面の差し色になります。色鮮やかな傘などを狙って構図に入れるのがおすすめ。
・雨粒や水滴を主役にする
窓ガラス越し、葉っぱや花に溜まる滴などをマクロ気味に狙うと幻想的な一枚になります。
・スローシャッターで動きを出してみる
雨滴や水しぶきを背景にしたくない場合は高速シャッターで“止める”、または1/10〜1/30秒くらいでスローシャッターにして“流れを表現する”のも面白い。
・オートフォーカスに注意
雨の日はAFが雨粒に引っかかることが多いため、フォーカスロックやマニュアルで被写体に合わせて固定するのが安定します。
3. 機材と準備のポイント
📌 備えあれば憂いなし
- レインカバー・ビニール袋+レンズフードで防水対策
- 濡れても大丈夫なボディとストラップ使い
- レンズ用クロスでこまめに拭く(雨粒による斑点を防ぐ)
とはいえ、昨今の最新カメラは大体が防滴仕様になっていて、大抵はあまり気にせず使うことができます。(撮影後の清掃はしましょうね)
4. 雨の日スナップを楽しむマインドセット
雨の日に外に出るというのは、高価な精密機械を持ち歩き、場合によっては傘を差しながらと操作性も下がるということもあり、勇気がいることかもしれません。ですが、そこには“誰も行かない日だからこそ出会える景色”があります。
まとめ
- 雨の日は反射・質感・空気感が豊富で構図の幅も広がる
- 路面リフレクションや水滴、傘の色を狙おう
- AFの落ち着きと防水対策は時に必要
- 誰もいない日だからこそ、見つかる世界がある