🏙 撮影スポット探訪記|カメラ片手に歩く街角

【2025年版】夏の蓮スポット3選|早朝撮影で美しい蓮の花を捉える撮影テクニック

日の出と共に優雅に花開き、昼過ぎには花を閉じる神秘的な蓮(ハス)の花。その美しさを捉えるには、早朝の光と静寂の中での撮影が必要です。今回は、東京近郊で夏が旬の蓮スポットを3箇所ご紹介します。カメラを持って早起きし、蓮の花が最も美しく咲く「朝の魔法の時間」に出かけてみませんか?

蓮の撮影の基本

蓮は朝に花が開き、昼頃には閉じてしまうという習性を持っています。最も美しく撮影できるのは早朝の時間帯です。多くの蓮スポットでは、朝6時から9時頃までが見頃となります。

朝日を浴びる蓮のつぼみ
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蓮の撮影で最も大切なのは「光」。朝日に照らされた蓮の花びらが透けて見える瞬間は、一日のうちでも限られた時間にしか見られない。

蓮スポット3選|早朝に訪れたい東京近郊の名所

1. 上野・不忍池|都心で楽しむ大規模な蓮池

東京都台東区にある不忍池は、上野恩賜公園の一部で、都心で最大規模の蓮の名所です。6月下旬から8月下旬にかけて蓮の花が咲き誇り、特に7月中旬が見頃です。池一面に広がる蓮の絨毯は圧巻の光景で、アクセスの良さから多くのカメラマンや観光客で賑わいます。

基本情報

  • 見頃時期:7月中旬~8月中旬
  • 開園時間:24時間(いつでも見学可能)
  • 入園料:無料
  • アクセス:JR・東京メトロ「上野駅」から徒歩約5分
  • おすすめ撮影時間:午前6時~9時(特に日の出直後がベスト)

撮影ポイント

不忍池の蓮を撮影するなら、「蓮見デッキ」と呼ばれる池にせり出した専用の撮影スポットがおすすめです。ここからは池一面に広がる蓮の花々を一望できます。また、池の周囲は遊歩道が整備されているので、様々な角度から撮影することができます。

私の作例から

先日、始発電車で不忍池を訪れた際の作例をご紹介します。SEL70200GM2を使って、解像度の高い印象的な写真を撮影することができました。

きれいに咲く蓮

望遠レンズの特性を活かし、背景をぼかして蓮の花だけを際立たせる撮影が可能です。特に200mmまで寄れるレンズを使えば、花の細部まで美しく捉えることができます。

細部までよく見える蓮

日陰で撮影した蓮は鮮やかな色合いが強調され、逆光で撮影すると花びらが透けて幻想的な雰囲気に仕上がります。撮影環境によって様々な表情を見せてくれるのも蓮の魅力です。

逆光で花びらが透ける蓮

2. 横浜・三渓園|歴史的日本庭園での風情ある観蓮会

神奈川県横浜市中区にある三渓園は、国指定名勝の日本庭園で、夏には「早朝観蓮会」が開催されます。通常より早い午前7時から開園し、朝日に照らされた蓮の花を観賞することができます。日本の伝統的な建築物と美しい庭園に咲く蓮の風情ある光景は、写真撮影に最適です。

基本情報

  • 早朝観蓮会期間:2025年7月19日(土)~8月11日(月・祝)の金・土・日曜日及び祝日
  • 開園時間:早朝観蓮会期間中は7:00~(通常9:00~)、閉園17:00
  • 入園料:大人700円、小中学生200円
  • アクセス:JR根岸線「根岸駅」または「石川町駅」からバスで「本牧・三渓園前」下車
  • おすすめ撮影時間:午前7時~8時半

撮影ポイント

三渓園では「蓮池」周辺に咲く蓮の花を様々な角度から撮影できます。特に朝日が射し込む時間帯は、水面に映る蓮の花が美しく輝きます。背景には日本庭園の風情ある景観が広がり、情緒あふれる写真が撮影できるでしょう。

また、三渓園では「蓮の体験コーナー」も開催されており、蓮の葉シャワーや茎の糸取り体験なども行われます。これらの様子も写真に収めれば、蓮の魅力をより多角的に表現できるでしょう。

hatta

三渓園では、園内の茶店で提供される早朝観蓮会限定の朝食メニューも楽しめるみたい。撮影の合間に、爽やかな朝の庭園で朝食を取るのもいいね。

私の作例

【2025年8月2日追記】実際に三渓園の早朝観蓮会に参加してきましたので、その内容をここに記載しておきます

ここでもSEL70200GM2を用いて撮影をしてきました。自宅からは車で1時間弱あるので、朝6時に出発です。この日は台風の心配がありましたが、無事逸れたのでイベント自体も中止にならず、8月にしてはとても涼しい環境で撮影できました。

ピンクに色づいた蓮
白蓮と紅蓮
三渓園の五重の塔と蓮
hatta

この時期、蓮池の裏道が開放されますが、かなり蚊がいるので虫よけスプレー必須(かゆい)

また、この「早朝観蓮会」に合わせて、限定で朝食セットが楽しめるようです。全部で3つの食事処で用意されていますが、数に限りがあるので早めに伺うのがいいと思います。

私は、雁ヶ音茶屋で「中華がゆ」を食べてきました。

雁ヶ音茶屋の中華がゆ
雁ヶ音茶屋の店構え
おかずのエビ焼売
デザートのあんころ餅

「中華がゆ」なので鶏がら出汁が効いたおいしいお粥でした。中には骨付き鶏もも肉も隠れていて、全体的にボリューム感がありました。

食べきった中華がゆ
ごちそうさまでした。

3. 葛飾・水元公園|東京23区最大の水郷公園で楽しむ蓮の絶景

東京都葛飾区にある水元公園は、東京23区内で最大規模を誇る水郷公園です。かつて水産試験場養魚場だった池が連なり、現在は広大な蓮池となっています。壮観な蓮の群生は圧巻で、特に「古代蓮」と「花蓮」の2つの池で異なる品種が楽しめるのが特徴です。

基本情報

  • 見頃時期:7月中旬~8月上旬
  • 開園時間:終日(いつでも見学可能)
  • 入園料:無料
  • アクセス:JR「金町駅」南口から京成バス「水元公園」下車 徒歩7分
  • おすすめ撮影時間:午前5時~8時

撮影ポイント

水元公園の魅力は何といってもその広大さと多様性です。園内には「ハス池」と呼ばれるメインの蓮池があり、周辺は歩道が整備されているので様々な角度から撮影を楽しめます。特に、メタセコイアの並木と蓮池のコントラストが美しいスポットは、構図の妙を楽しめる場所です。

また、水元公園では貴重な「オニバス」も観察できるスポットがあり、蓮の撮影と合わせて訪れる価値があります。オニバスは、葉の裏側の鋭いとげが特徴的で、7月下旬から8月上旬にかけて見頃を迎えます。

hatta

水元公園は広いので、効率よく撮影するにはレンタサイクルを利用するのがおすすめ。ただ、10時からの利用なので、早朝の蓮を撮ることとトレードオフ…

私の作例

【2025年8月3日追記】実際に早朝から水元公園に行ってきたので、その内容をここに記載しておきます

結局使うのはSEL70200GM2です。この公園は随時開放されているようなので好きな時間に訪れることができます。本当は日の出とともに写真が撮れたらよかったのですが、さすがに3時台に起きるのはできなかったので、到着は5時過ぎになりました。

車で訪れたのですが、蓮の花を撮るなら第二駐車場一択です。そこから歩いて2分の所に蓮池があります。

水元公園第二駐車場の地図

朝日に照らされる蓮のつぼみは良い眺めでした。日の出直後ということもあり、陽の光もオレンジに色付いていて、雰囲気が出ます。

朝日にが降り注ぐ蓮池
逆光の蓮の花
蓮とミツバチ

蓮の撮影テクニック|美しい写真を撮るコツ

基本的な機材選び

蓮の撮影では、望遠レンズが特に活躍します。70-200mmクラスの望遠ズームレンズがあれば、様々な表現が可能です。私が使用しているSEL70200GM2は、解像度が高く、美しいボケ味が得られるので蓮の撮影に最適です。(高いですが)

また、マクロレンズや接写用のエクステンションチューブがあれば、蓮の細部の繊細な造形美を捉えることができます。三脚は早朝の薄暗い環境では必須アイテムとなります。

光を味方につける

蓮の撮影では、光の角度と質が写真の印象を大きく左右します。

  • 逆光撮影:花びらが透けて見え、神秘的な雰囲気を演出できます。朝日が昇ってきたタイミングがベスト。
  • サイド光:花びらのテクスチャーや立体感が強調されます。
  • 日陰の蓮:直射日光が当たらないことで、鮮やかな色合いが引き立ちます。

構図のバリエーション

蓮の撮影では、以下のような構図を意識すると印象的な写真が撮れます:

  1. クローズアップ:花の細部や蓮の実を大きく捉え、その造形美を強調
  2. 水面との対比:蓮の花と水面の反射を一緒に捉える
  3. 群生の広がり:広角レンズで蓮池全体の壮観さを表現
  4. 前ボケを活用:手前の蓮の葉をぼかして奥の花にフォーカス

カメラ設定のポイント

蓮の撮影に適したカメラ設定は以下の通りです:

  • ISO感度:できるだけ低く設定し、ノイズを抑えて繊細な質感を表現
  • 絞り値:背景をぼかしたい場合はF2.8〜F4、全体にピントを合わせたい場合はF8〜F11
  • シャッタースピード:朝の微風で揺れる花を止めるなら1/125秒以上
  • 露出補正:白い蓮は+0.3〜+0.7程度の補正で明るめに
hatta

蓮の撮影では、RAW形式で撮影しておくと、後からホワイトバランスや明るさを調整しやすくなっておすすめ。特に朝焼けの微妙な色合いを活かすのに役立ちますよ。

蓮撮影の持ち物チェックリスト

早朝の蓮撮影に出かける前に、以下のアイテムをチェックしておきましょう:

  • カメラ機材:カメラ本体、望遠レンズ(70-200mm推奨)、三脚
  • アクセサリー:偏光フィルター(水面の反射を調整)、レンズフード(逆光撮影用)
  • 予備バッテリー:早朝の低温環境ではバッテリーの消費が早い
  • タオル:朝露で濡れた場所での撮影に便利
  • 虫除けスプレー:水辺は蚊が多い
  • 飲み物・軽食:早朝は開いている店が少ない

まとめ|早起きして蓮の魅力を発見しよう

蓮は朝に咲き、昼には閉じるという神秘的な習性を持つ花です。その美しさを捉えるためには、早朝の撮影が欠かせません。今回ご紹介した上野・不忍池、横浜・三渓園、葛飾・水元公園は、それぞれ異なる魅力を持つ蓮スポットです。

早起きは大変かもしれませんが、朝日に照らされた蓮の花の美しさは、その苦労を十分に報いてくれるでしょう。また、早朝の撮影スポットは比較的空いていることが多く、落ち着いて撮影を楽しめるメリットもあります。

この夏は、ぜひカメラを持って早朝の蓮スポット巡りに挑戦してみてください。幻想的な蓮の世界があなたを待っています。

hatta

蓮の撮影は「早起きは三文の徳」を体感できる撮影ジャンル。始発電車に乗って訪れる価値は十分にあり!皆さんの素敵な蓮フォトをSNSでシェアしてね!

次回も「撮影スポット探訪記|カメラ片手に歩く街角」シリーズをどうぞお楽しみに。

蜜を集めに来たミツバチが写る蓮
日陰に咲く蓮
こっそりと咲くのを待つ蓮